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2022/03/08Designer's Interview

ジェンダーを意識せず、自分らしく働く

EDP graphic worksのデザイナーに迫る企画「Designer’s Interview」の第二弾は、国際女性デーをフックに、様々なプロジェクトで活躍するデザイナー 北川 智尋、内田 理穂、野村 千朝の3名にインタビューを行いました。デザイナーとして、普段の映像作りで大切にしていることやモチベーションのあり方、今後どんな仕事がしたいか、EDPで女性として働くことなどを語っていただきました。

左・野村 千朝(のむら ちあさ)
Art Director / Motion Graphic Designer
2018年からEDP graphic works に参加。アートからグラフィックデザイン、写真まで幅広い関心があり、愛嬌のあるデザインを武器にアートディレクションを行う。

 

中・内田 理穂(うちだ りほ)
Motion Graphic Designer
2017年からEDP graphic works に参加。可愛らしいキャラクターデザインやモーションを得意とし、モーショングラフィックデザインに捉われないものづくりを目指す。

 

右・北川 智尋(きたがわ ちひろ)
Motion Graphic Designer
2017年からEDP graphic works に参加。温かみのある質感を表現することや抽象的な人物のデザインに長けており、アートディレクターとしても活躍。

ーEDPに入社するまでの経緯を教えて下さい。


EDP graphic works 野村 千朝(以下野村)

学生時代は、専門学校でグラフィックデザインと写真を勉強していました。卒業する頃はまだ方向性が定まっておらず全く別業種の企業へ入社しました。その後、もう一度ものづくりに携われる仕事がしたくなり、中途採用でEDPに入社しました。


EDP graphic works 北川 智尋(以下北川)

大学ではメディアの勉強をしていて、新卒でEDPに入社しました。もともと音楽が好きで、ミュージックビデオ等から映像に興味を持ちましたが、作ることに関してはソフトの名前を知ってる程度で、全く知識がありませんでした。最初は少しでも映像に関わる仕事ができればと思い、バックオフィスの面接を受けていましたが、映像に対する想いを認めていただき、デザイナーとして採用していただきました。


EDP graphic works 内田 理穂(以下内田)

大学でアニメーション学科に所属し、主にコマ撮りのクレイアニメーションを作っていました。卒業後もプライベートの時間で作品づくりができるよう、フリーター生活をしていたのですが、実際は全くせず何年も経ってしまって…。現状を変える為に、何かを作る会社に就職しよう!と思い、転職サイトでEDPを知りました。EDPのHPに載っている作品を観た時は、デザイナーのしたいことが実現できる会社という印象を持ちましたね。

ー所属するチームのプロジェクトの進め方について教えて下さい。


内田

上長の有馬さんは、チームが抱えているプロジェクト全体を統括しています。クライアントの要望や想いを深く理解しているため、私たちは有馬さんからプロジェクトの説明を受け、内容や意図を理解した上でデザインやモーションを作成しています。


北川

私の上長の上田さんも似ていて、クライアントからの要望に寄り沿いながらデザインを作っています。その中で、クライアントにとってより良いアイデアが生まれた時は、それを活かせるように調整してくださいます。基本的にデザイナーの個性をベースに、チームでブラッシュアップしていくような印象ですね。


野村

以前所属していたチームでは、強みを伸ばす仕事の仕方をさせてもらっていたなと思います。私はデザインすることが好きなので、モーションよりデザインを多く任せてもらっていました。その後異動したチームでは、モーションもしっかりやるようになり、苦手な事にも挑戦して打ち返していくような環境で、成長できていると感じています。


内田

チームごとに仕事の仕方はそれぞれ違うと思いますが、そのチームならではの成長の仕方があって、自身のスキルアップにも役立っていると思います。

ー所属しているチームではどのようにコミュニケーションを取っていますか?


野村

私の所属するチームは、リモートワークが開始されてからできた比較的新しいチームなので、オンラインミーティングやチャットでのコミュニケーションがほとんどです。以前Google Pixel 6 Proの「Sharing Vibes」という映像を作った時に、大阪のショッピングモールで行われたイベントにお招きいただき、その時初めてチームのメンバーと対面で話しました。入社歴や肩書きに関係なく、フラットに意見交換できる関係が良いと改めて感じることができました。


北川

私の所属するチームでは特に決まった機会はないですが、話そうと思えばいつでも話すことができる環境になっていますね。ふとした会話から、一人では思い浮かばなかったアイデアが生まれることもあり、プロジェクトに活きていると思います。


内田

私の所属するチームは月に1度、テーマに沿ったお気に入りの作品を一人一人発表し合う場があります。その作品のどのようなところが好きかを話し、なぜその作品は魅力的に見えるのかをチームで話し合います。発表を通して、所属しているデザイナーの好みや今後挑戦していきたい方向性がわかったり、学んだことを自分のデザインに取り入れたりもできます。デザインに対する考えを言語化することはプレゼンテーションの訓練にもなるので、一石二鳥ですね!

ープロジェクトを進める中で特に意識していることはありますか?


内田

大事だなと思うのは、手がけたデザインやモーションに愛着を持てるよう、こだわりを持って取り組むことですかね。どんなデザインやモーションでも、愛着を持って向き合うと後から見返したときに、いいなと思えることが多いです。


北川

プロジェクトのオリエンテーションを受けて自分で咀嚼して考えたことと、クライアントが思い描いているもの、その二つがあまり離れすぎないところを着地点にしたいと思っています。自分がプロジェクトに関わる意味を無くさないためにも、少しでもオリジナリティのあるアイデアを提案することを心がけています。


野村

デザインしたものには自分のこどものような感覚を抱きます。どうしたら作ったデザインの個性を活かしながら、受け取る人にも喜んでもらえるかと考えている時は、その子がどうやったら生きていけるか、人から好かれるのか、を考える感覚に近いです。デザインでいかに自分らしさ、個性を発揮できるかを追求していた時期もありましたが、デザイナーとして経験を積み、現在では作ったデザインを、クライアントや社会の中で「のびのび活かす」ということを大切にしています。

ーご自身の得意なことや個性が発揮できたな、と思うプロジェクトはありますか?


野村

私は、「白衣の戦士 オープニング」が特に楽しかったです。白衣の戦士は、私の好きなガーリーデザインが全面的に表現できた作品です。その時の上長だった加藤さんから中条あやみさんの写真を受け取り、「ガーリーデザインを作ってみて」と挑戦する機会を頂き、ベースとなるデザインを作成しました。好きなテイストのデザインであったこともあり、心臓が破裂しそうになりながら提案したら、「いいね!」と言ってもらえました。デザインの軸が決まってからは、更にいいものになるよう、アイディアや工夫を重ねながら本当に好きなようにデザインしました。ブラッシュアップの過程では加藤さんからの客観的なアドバイスを頂き、素敵な作品に仕上がったのでとても嬉しかったです。

内田

VICKS」は今までの作品の中でもかなり気に入っています。元々の依頼内容が、「いつかこういうことがやりたいな」と妄想していた映像表現にすごく近かったんです。シンプルな空間にアナログなイラストがあるデザインが昔から好きで、デザインする段階からすごく楽しんで取り組めました。その後のモーションをつける段階では、デザインが気に入っていた分、モーションも丁寧に愛着を持って動かしたかったので、同じような作風が好きな後輩の奥村彩さんなら、私と同じ熱量で取り組んでくれるだろうという信頼があり、「2人でアニメーションをつけたいです」と上長にお願いしました。そこからは2人でこだわってアニメーションをつけたので、デザインもアニメーションもクオリティの高いものを追求できた作品だと思っています。

北川

私は、「Yahoo!データリューション」や「Nature Remo E Lite」が他の方からも好評をいただいている作品で、得意が活かせたかなと思います。どちらも雰囲気は似ていますが、Yahoo!データソリューションでは、「親しみやすい温かさを感じさせたい」という要望があり、それに対して「こんなディテールだとどうかな」と提案していきました。Nature Remoはコンテがあって、「抽象的なイラストで表現したい」という要望でしたが、細かなデザインについては提案できる余地がありました。詳細部分はお任せいただき、私の良いと思うデザインを突き詰められたので、すごくよかったです。

ー今後はどんなことに挑戦したいですか?


北川

「思い出してもらえるものづくり」をしていきたいです。映像に限らず、記憶に残る作品に自分が関われたらいいなと思っているので、そのために今私ができることを大事にしながら、少しずつ幅を広げたいと思っています。


内田

私は、とにかくものづくりであれば何でもやりたいです。毎日違う職業に就きたいと思うぐらい、いろんなことをしたいですね。以前はEDPで、普段あまりやらないキャラクターデザインの仕事や台本の表紙のデザイン、実写映像を鉛筆でトレースしてアニメーションを描いたこともありました。今までに経験したことを活かせるなら、モーショングラフィックデザインに捉われず様々なことに挑戦したいです。


野村

私もできることは何でもやりたいと思っています。今後はもう少し世界観を確立してもっと多くの人に知ってもらい、その上でお仕事をいただけたらいいなと思います。企画やコピーライティングなど、任せてもらえる範囲を広げていけたらすごくいいなと思いますね。

あとはゲームのUIデザインが気になっています。ゲームのアートディレクションは細部にこだわりが感じられたり、素敵だと思うものが多くて。やる機会があったらやってみたいなと思います。


内田

仕事以外だと、陶器にすごく惹かれていて。器ではなくても玄関で帰りを待つ置物のような、かわいいものを作りたいです。モニター画面以外の場所でも、手を動かして何か作れたら良いですね。

ー今回は国際女性デーということで皆さんにお集まり頂きました。これまでEDPで働く中で、性別・性差を意識したことはありましたか?


内田

仕事で性別を意識することはほとんどないですね。


野村

フラットにコミュニケーションも取れており、性差については今まで考えたことがありませんでした。


北川

デザイナーそれぞれの個性を生かすことはありますが、女性であることを活かすといった意識はあまりないです。


ーEDPには、チームリーダーの立ち位置で活躍する女性デザイナーはまだ少ないですが、会社の体制についてどう思いますか?


北川

今の体制を変えたら女性リーダーが増える、ということではないと思います。私は、上に立ってメンバーをまとめるよりもメンバーと一緒に協力する働き方が自分に合っていると思うので、ディレクターではなくデザイナーとしてお仕事させていただいています。


野村

そうですね。私も、自分で手を動かす時間を大切にしたいので、今はリーダーのポジションは考えていないです。でも、女性でもリーダーのポジションをやりたいと思う人がいれば、やらせてくれる会社だと思っています。


内田

私も今は、誰かの上に立って引っ張っていくという働き方より、与えられた仕事に自分はどう応えていくか、という働き方が合っていると考えているので、デザイナーとしてお仕事させていただいています。もし「前例がないから」と遠慮してる人がいたら、「リーダーとかやりたいですって言っちゃえばいいのに!」と思います。私自身も明日には気持ちが変わって「リーダーになりたいです!」って言うかもしれないですし、そうなった時にはEDPはバックアップしてくれると思います。


野村

ちゃんと伝えれば聞いてくれるので、言いやすいような空気を私たちも作れたら良いですね。

普段はなかなか語られることがない「ものづくりに対する想いやこだわり」を伺い、それぞれのデザイナーの個性を垣間見ることができました。EDPでは、性別に関係なくデザイナーが個性を活かしながら、クライアントにとってベストな提案ができる環境を大切にしています。多彩なデザイナー達が手がけた作品はworksページに掲載しておりますので、ぜひご覧ください。

Photo     谷口 大輔

Text     大野 泰輝 、柴田 綾乃 (EDP graphic works Co.,Ltd.)